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「デザイン・アディクト」創刊にあたって


デザイン・アディクトの企画を思いついたのは、2006年3月ごろのことです。







ブログがきっかけとなった

振り返れば、いまからもう1年以上前のことになりますが、今回デザイン・ギークスとしてご登場いただいた方々のブログが企画のきっかけでした(特に柳本浩市さんのブログetc.)

毎日、彼らのブログをチェックしていると、とても楽しそうな雰囲気。話題となっている内容は、当時出ていたデザイン雑誌で扱われているものとは違う世界で、今回インタビューをしたヘラ・ヨンゲリウスなどの話題で持ちきりでした(表紙に使われているお皿が、ヘラがデザインしたものです)。

既存のデザイン雑誌で取り扱われることはあったとしても、じゃあ彼らがどんなデザインをしてるの? となると実際のところほとんど知られていないようなデザイナーばかり。でも彼らの作品を調べてみると、みんな素敵なデザインでした

そんな「新しいデザイナーをもっと知りたい」という率直な気持ちがある一方で、みなさんの熱いデザインに対する語り方にとても新鮮に感じました。デザイン記事というのは、もっとカッコよく語られている印象があって、とても客観的だったり、そこには個人的な想いとか好き嫌いといったものが、排除されている気がしていたのです。

でも、そこには楽しそうにデザインが語られている場がありました。いいかえれば、ディープなデザインの世界を垣間見た気がしたのです




2つのキーワード

このような背景のなかで、漠然とテーマが見えてきました。

1つは「もっとデザインを個人的に語ろう」です。それが、いまのデザイン雑誌に足りないものだし、これからのデザイン雑誌に必要とされるもの、と考えました。本誌タイトルである「デザイン・アディクト」は「デザインに夢中な人」という意味ですが、そこには「もっと熱くデザインを楽しみたい」という想いが込められています。

今回ご登場いただいたギークスたちは、そんな本誌の想いのまさに最前線にいる方々です。もちろん日本中、そして世界を見渡せばもっとたくさんのデザイン・アディクトはいると考えています。そして、この本を手にとっていただいたみなさんは、とりもなおさず、デザインを熱く楽しむデザイン・アディクトの一人なわけです。

***


もう1つのキーワードは「デザインとアートの境目」です。本誌の、ヘラ・ヨンゲリウスからはじまった新しいデザインを探す旅から、浮かんできたキーワードがこれです。一人のデザイナーを知ると、そこから新たにデザイナーがつながっていき、彼らの共通していたのが、この「デザインなのかアートなのか分からないデザイン」ということです。(本誌に相関図があり)

けれどもそれらを表すしっくりとくる言葉がない。じゃあ、ぴったりとくる言葉を探してみるのもいいのでは、ということで本誌のテーマの1つにもなりました。今回の記事の前半、中盤はこのキーワードに当てはまるデザイナーを取り上げています。



作り手の顔の見える雑誌、主観的なものづくり

今回ご紹介したデザイン・ギークスたち、そしてデザイナー、さらにデザイン・アディクトたちに共通しているのは、いずれも個人的な想いやメッセージが表れているところです。そして、そこがわれわれが面白い、と考えるところでもあります。

デザイン・ギークスたちや、デザイナーたちと同じように、作り手である編集部にも、想いやメッセージ、いわゆる本の作り手の顔が見えるような誌面づくりをこれからも心がけていけたらと思っております。

次号以降、上記のテーマは形を変えて行くとは思いますが、デザインがより一般的になってきた時代に、これまでこぼれ落ちてきた内容に光を当て、より掘り下げた内容をみなさまにお伝えしていきます。



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